地域もあたためますか?

2016年6月17日 金曜日


かにゃお じつはね、こたつがほしいんだ。
秘書 もう冬終わっちゃったよ。
なんで?
かにゃお 夏エアコンのきいた部屋でこたつに入りながらアイス食べれば、ぜったいおいしいと思うんだよね。
秘書 かにゃおが入れるこたつなんか売ってないよ。
かにゃお いいよ、オーダーメードするから。
秘書 (なんか不安だなぁ・・・)

スリーハイ到着
(↑というわけで、作ってくれそうな会社にやって来たにゃ。)

かにゃお こんにちは。かにゃおです。
松本さん はじめまして。(株)スリーハイの松本です。
弊社は主に工業用や産業用のヒーターを作ってる会社なんですよ。
今日はどうしたんですか?
かにゃお ねこ用のこたつを1つ作ってくださいな。
いくらかかってもだいじょうぶです。
お金は秘書が払います。
秘書 払いません。
かにゃお ・・・まあ、いいか。
暑いから外でアイス食べればいいし。
せっかくだから、工場の中見てもいい?
松本さん どうぞどうぞ。

松本さんだよ
(↑松本さん、案内お願いだにゃ。)

かにゃお 工業用のヒーターってどんな製品なの?
松本さん 発熱線をシリコンゴムのシートではさんだものを切ったり曲げたり形をかえて、いろんなものをあたためるんですよ。
たとえば工場のドラム缶や配管をあたためたりレストランで料理をあたためたり防犯カメラのレンズの曇り防止に使ったりもしますね。
かにゃお お願いすれば、こたつも作ってくれるの?
松本さん もちろん作れますよ。
1点ものでも、使い方に合わせてしっかり設計しますから。

シリコンヒーターだよ
(↑これがシリコンヒーターね。)

かにゃお ねえ、この壁の地図はなに?
子ども達の字でたくさん書き込みがあるみたい。
松本さん それは、ここ東山田工業団地の防災マップですよ。
都筑区内の中学生と一緒に、工業団地内の会社を1社ずつインタビューして、AEDや消火器、防災グッズやどんな備蓄があるかまとめたんですよ。
かにゃお これがあれば、何かあった時でも必要なものがすぐ見つけられるね。
ヒーターと関係なさそうだけど、これも仕事なの?
松本さん 地域活動としてやっています。
弊社は横浜型地域貢献企業の認定を受けていて、CSRやこうした地域での活動にも力を入れているんですよ。
他にも、中学生の職場体験高校生・大学生のインターン受入れ工場見学まち探検ツアーなんかをしています。

防災マップだよ
(↑みんなでつくった防災マップ。)

かにゃお まち探検って、横浜の小学校でやってる、自分たちの地域を見てまわる授業だよね。
松本さん そうですね。
普通のまち探検であれば、例えば工場があっても外から見て通り過ぎてしまうんです。
でも私たちが近隣の小学校と協力して行うまち探検では、生徒さんと一緒に東山田工業団地内を見て回って、いろんな工場をアポなしで訪問しています。
かにゃお いきなり訪問しちゃっていいの?
松本さん 子ども達がお願いすると、けっこう見せてくれますよ。
これまで3年間実施して、クリーニングの会社で業務用の巨大な洗濯機を見せてもらったり、衣類加工の会社で業界一のデニムのダメージ加工を見せてもらったり、音響システムの会社ではコンサート会場みたいな大音量で音楽を聞かせてもらったりしました。
ここには、独自の技術を持ったおもしろい会社がたくさんあるんですよ。
かにゃお ぼくのマントもダメージ加工でおしゃれにしたら、パリコレとか呼ばれちゃうかな?
松本さん ただのよごれた野良猫に見えるんじゃないですか?
子ども達には、自分たちの地域にこうした工場や仕事があるのを知ってもらいたいですし、自分たちの将来を考えるきっかけになったらうれしいですね。

スリーハイ工場見学
(↑スリーハイの工場見学。シリコンゴムでコースターをつくってるよ。)

かにゃお 防災マップもまち探検も、いろんな会社が協力してくれるんだね。
松本さん こうしたイベントを通して、工業団地内に協力してくれる会社が増えてきていますね。
今では社内の活動の枠を超えてきたので、「つづきっず、はい!」という団体をつくって活動しているんですよ。
かにゃお 「つづきっず、はい!」ではどんなことしてるの?
松本さん 最近ではヨコハマ市民まち普請事業という、身近なまち整備のアイデアを出す制度にエントリーしています。
この工業団地の入口に案内板を作ったり、地域の情報が集まる掲示板を作ったりといったことを、地域のみなさんと話し合いながら進めているんですよ。
先日は工業団地内の企業と協力して、新しく小学1年生になる地域の子どもたちに、交通安全教室を開いたりしました。

まち普請ミーティング
(↑地域の企業やいろんな人とまち普請の企画を話し合うよ。)

かにゃお なんで地域での活動に力を入れているの?
松本さん それが、実は大きな悩みがあるからなんですよ。
かにゃお 薄毛とか?
松本さん 薄くないですから!
そうじゃなくて、ここ東山田工業団地は正確には「準工業地域」といって、弊社のような工場と普通の家やマンションが混在してる地域なんです。
かにゃお ここもすぐ目の前に普通のマンションがあるよね。
それが何か問題なの?
松本さん 例えば、自分の家のとなりに工場があって一日中いろんな音が出ていたら、かにゃおはどう思う?
かにゃお ぼくの昼寝を妨げる者は何人たりとも許さないにゃ。
松本さん そうですよね。
私たちは普通に仕事をしているだけでも、この地域に住んでいる方にとっては騒音になってしまうこともあるんです。
他の準工業地域では、住民からの騒音の苦情で、工場が廃業に追い込まれてしまった例もあるんですよ。
そんなことがないように、地域での活動を通して住民の方と顔が見えるいい関係をつくりたいんです。
かにゃお 顔が見える関係って、すごくいいと思う。
でもこんなにたくさん活動するの大変じゃない?

記念写真
(↑スリーハイのみなさんと記念写真だよ。)

松本さん 本業も忙しいので大変な時もありますが、いいこともたくさんありますよ。
これまで私たちの活動が「よみうり子育て応援団大賞」「かながわ子ども・子育て支援特別賞」受賞したんですが、こうして評価されると私たちのモチベーションも上がりますね。
かにゃお いい刺激になりそうだね。
松本さん それに今の時代、お客様は価格だけでなく心の豊かさを求め、社員は生きがいや働きがいを求めています。
これからの時代の企業価値を考えた時、お客様の声や技術を大切にしたモノづくりはもちろんですが、地域で活動する、社会とリンクすることが大切だと思うんです。
製造業には星の数ほどの会社がありますが、その中で埋もれないで地域からも必要とされる会社になる。
私たちはオンリーワンになりたいんです。
かにゃお 松本さん、すてきだにゃ。
それじゃ、そろそろ帰るね。
こたつの見積書は秘書に送っておいてね。
秘書 ぜったい払わないから!

『まちの人も心もあたためる会社 いいにゃ!』―――――――――――――――
(株)スリーハイ:http://www.threehigh.co.jp/